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【言語聴覚学科】大石如香准教授、今村徹教授らの研究論文が国際的な科学ジャーナル『Dementia and Geriatric Cognitive Disorders Extra』に掲載されました!

2020.08.31 研究情報

 

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大石如香准教授(言語聴覚学科、大学院保健学専攻言語聴覚学分野)、今村徹教授(言語聴覚学科、大学院保健学専攻言語聴覚学分野)らの研究論文が、認知症の認知機能障害に関する研究が掲載される国際的な科学学術誌『Dementia and Geriatric Cognitive Disorders Extra』に掲載されました!

大石准教授は、脳卒中や認知症などで脳に損傷を受けた後遺症として起こる失語症や読み書き障害、視覚認知障害などの障害について研究しています。
また、今村教授は認知症の患者さんの認知機能障害に関する専門家です。

今回は、認知症の患者さんの野菜鮮度判断にどのような要因が影響するかを調べた研究です。
大石准教授からのコメントは以下の通りです。

研究概要と大石准教授からのコメント:
認知症ではよく知られている物忘れ以外にも日常生活でさまざまな症状が現れることがあります。買ったことを忘れて同じ食物をまた買ってしまうだけでなく、食物の状態を判断できないために、傷んだものを使って料理してしまったり、捨てるのを拒んだりすることがあります。また、進行すると、消しゴムや石鹸などを食物と誤認して口に入れてしまう異食がみられることがあります。このような症状の背景にはさまざまな要因があると考えられますが、そのうちの一つに対象の複雑な形や質感を認知できない視覚認知障害が関与している可能性があります。

今回の研究では、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の患者さんの野菜鮮度判断にどのような要因が影響を及ぼすかについて研究しました。野菜鮮度判断とは、野菜が新鮮か古くなっているかどうかを見分ける能力です。その結果、認知症の患者さんでは、健康な高齢者に比べて野菜鮮度判断の能力が低下することがわかりました。また、レビー小体型認知症では、野菜鮮度判断に質感の認知とコントラスト感度が影響を及ぼすことがわかりました。これらの知見は、認知症の患者さんの日常生活における環境整備や支援に役立つ可能性があります。

今後も患者さんの支援やリハビリテーションにつながる臨床に役立つ研究をしていきたいと思います。

>>写真上から、
・大石如香准教授(左)と今村徹教授(右)
・2018年10月に香港にて開催された"International Congress of Parkinson's Disease & Movement Disorders(MDS)にて研究発表してきました。
・大石ゼミの皆さん。2019年度のゼミの歓迎会の様子です。

原著論文情報
Oishi Y, Imamura T, Shimomura T, Suzuki K. Vegetable freshness perception in dementia with Lewy bodies and Alzheimer's disease. Dementia and Geriatric Cognitive Disorders Extra; 74-85, 2020

>>言語聴覚学科の詳細はこちら
https://www.nuhw.ac.jp/faculty/medical/st/

>>言語聴覚学科ブログはこちら
http://nuhw.blog-niigata.net/st/

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