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【理学療法学科】大塚遼平さんと椿淳裕教授らの研究論文が国際誌に掲載されました!

2020.07.07 研究情報

 

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大塚遼平さん(理学療法学科13期生、慶応義塾大学医学部リハビリテーション医学教室所属、北斗病院勤務)と椿淳裕教授(理学療法学科、運動生理Lab、大学院急性期理学療法コース、運動機能医科学研究所)らの研究論文が国際誌に掲載されました!
この研究は、大塚さんが神戸市立医療センター中央市民病院に2年間レジデント理学療法士として勤務しながら、新潟医療福祉大学大学院の修士課程で取り組んだ臨床研究です。 

【研究成果】
心臓血管外科術後患者において身体機能が年齢の影響を受けずに術後せん妄発症に影響を与えることを明らかにしました。

【研究の概要】
せん妄とは術後合併症の1つであり、一過性に生じる既存の認知障害では説明できない注意能力の低下を伴う意識障害とされています。
せん妄を発症することで日常生活関連動作能力の低下や退院後の認知機能低下、死亡率の上昇にも関連するといわれています。
さらにせん妄発症によってリハビリの遅延が生じる場面に出くわす機会が多くあり、リハビリの阻害因子の1つとして挙げられます。
身体機能と術後せん妄発症の関連については術前の日常生活動作能力の低下が影響するという報告もあれば術前の日常生活動作能力の低下は影響しないという報告もあります。
また、身体機能は加齢に伴って低下するものであるため身体機能の低下が影響を与えているのか加齢が影響を与えているのかは明らかになっていません。
そこで本研究では身体機能としてShort Physical Performance Battery(SPPB)を用いてSPPBと年齢がせん妄発症に与える影響について調査を行いました。
本研究の結果からは加齢の影響を受けずに、身体機能の低下が術後せん妄発症に関係していることを明らかにしました。
本研究は、国際誌「Archives of Gerontology and Geriatrics」に掲載予定です。

【研究者からのコメント】
本研究は侵襲の多い、心臓血管外科手術症例において身体機能の低下が術後せん妄発症率に影響を与えることを明らかにした論文です。本研究結果からせん妄発症のリスク評価だけでなく術前リハビリテーションの目標設定時の一助となれば幸いです。
今後も研究活動と臨床活動に邁進していきたいと思います。

原著論文情報
Otsuka R, Oyanagi K, Hokari M, Shinoda T, Harada J, Shimogai T, Takahashi Y, Kitai T, Iwata K, Tsubaki A. Preoperative physical performance-related postoperative delirium in patients after cardiovascular surgery. Archives of Gerontology and Geriatrics. [In press]

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